【英国にもローマ遺跡があることを知る人は少ない】
ストーンヘンジを後にして、次なる目的地がこのバース(英国)だ。
お風呂(bath)を語源とするこの街だが、ローマ時代の名称はアクアエ・スリス(Aquae Sulis)と呼ばれていた。AD2世紀頃までのローマ帝国時代に造られた大浴場や神殿・寺院も併せ持つ複合施設で有名となった。そして、今でも地下からの熱いミネラルウォーター(温泉)が流れ込んでいるローマ風呂としては世界で2つしか現存していないらしい。その一つがこのバースに存在するのだが、もう一か所はどこだろう。
兎に角、巨大な建造物の「巨大浴場(グレートバス)」やレンガ作りのローマ遺跡を保存状態の良いまま見学出来るのは貴重な機会であり、非常に新鮮で楽しいひと時である。想像と期待を遥かに超えたバースは出来ればここを拠点にして周辺地方も色々と探索したい場所である。18世紀以降、ジョージアン時代には英国上流階級の保養所として再開発・発展したのも頷ける。
【今もローマ時代の温泉が湧き出ていることに驚く】
それにしても2千年前に欧州北端に造られたこのローマン浴場に今もこうして天然の温泉が湧き出ていることに驚く。勿論、英国で唯一の天然温泉地である。ROMAの「カラカラ浴場」の遺跡も過去に見てきたが、今回の「バース大浴場」のようなリアルな光景に現代において接することが出来るのは正に奇跡としか言いようがない。
毎日約100万リットルの温水が湧き出ている。湧き出す源泉は観光客が試しに飲用することも出来る。グレートバスは水深1.6mで意外と深いが衛生観点から中に入ることはできない。周囲四方には階段があり、ベンチや小さなテーブルもある。流石に足湯をする観光客もいないが、ついついそんな誘惑に駆られるのは日本人だけではあるまい。
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ローマ時代には癒しの力を持つ神である「女神スリスミネルバ」に捧げられた泉の隣に大寺院が建てられた。聖なる泉からのミネラル豊富な水は、ローマ帝国中からの訪問者を引き付ける壮大な浴場を建設することになる。差し詰め、現代のスーパー銭湯のイメージがダブルのだが、荘厳さと言う点では比類なき古代のエンターテイメントスポットだろう。
(2023/6/5公開)3041
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ローマの旅(おそらくお仕事の合間のことでしょうが)も羨ましいです。
私は、アメリカ本土も行ったことがありませんし、ヨーロッパもロンドン以外はないんです。トルコは1週間ほど家族旅行に行ったことがありますが、あとはもっぱらグアムやサイパン、韓国、台湾くらいなんです。イタリアやフランスは憧れる場所です。
テルマエロマエの映画を観たことがありますが、そのモデルである場所ですかね。
素晴らしい場所とともに素敵なお写真です。
いえいえ、これはイタリアの話ではなくて、ストーンヘンジに続く英国バースのレポートです。そしてこの後も『写真の聖地』(英国)へと続きますのでどうぞ引き続きご覧ください。尚、イタリアについてはまだ先になりますが現在シナリオを構築中。インスタグラムでは次回のブログネタ予告もボチボチ行っていますのでそちらもご覧ください。