“ライカSofort2で撮る日常①”

【今年はSofort2で肩ひじ張らずに日常を撮る~1月】

『毎月一本はこのタイトルでFOTOLOGを掲載することにしよう。』

そんな感じで今年はSofort2と気ままに付き合っていこうと思います。
換算28mm固定レンズなので、略スマホの画角と同じですね。
スナップシューターのGRも同じ広めの準広角なのでお気楽です。
GRとSofort2を同列視するとGRファンから怒られそうですが、
私はGR持っていないので勝手なことが言える訳です。

静止画の解像度は490万画素はあるので、普通ならソコソコ写るはずですが、
正直、ちょっと頼りない感じはあります。
更にはプリント時には約100万画素になることも飲み込む必要があります。
何といっても超小型の1/5型CMOSセンサー搭載らしくて、
今時1/5型センサーって何よ、という疑問が沸々と湧いてきます。
カメラ業界を見渡してもこのセンサーサイズを搭載したカメラを他に知りません。
つまり490万画素とは言え、超小さなセンサーを490万個に分割してある訳で、
これでは到底、解像度や暗所性能を期待する方がヤボというものです。
そうでないとヤボがボヤとして炎上してしまいます。

レンズ交換できない点や手振れ防止機能もないことも含めて、
Sofort2は「トイカメラ」と割り切って使う覚悟がいりますね。
この覚悟と結果を飲み込める人でないと私みたいにブツブツと念仏を
唱える人になりかねませんが、それでもいつの日にかSofort2の色は素晴らしい、
とか言ってみたい気はしています。嘘です。

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一方、トイカメラとは言ってもライカブランドには変わりないので、
黒色ボディに赤バッジを見るだけで気分が高揚するところが
ライカ病たるミーハーの所以でしょうか。
世の中のプロもアマも、「ライカ性善説」が強すぎるのには抵抗があります。
Sofort2で撮っても「空気感まで表現できる」と公言する方が現れれば
私は心底敬服致します。

恐らく従来からのライカユーザーの多くは初代Sofort登場後も
チェキには見向きもしなかったでしょう。
しかし、Sofort2の登場でその裾野を広げる効果があることは間違いないでしょう。
その理由はSofort2でハイブリッドデジカメになったことと、
Instax mini EVOがライカブランドに衣替えして投入されたことが大きいですね。
Instax mini EVOには誰も見向きもしなかったのに、ライカが出した途端に
絶賛する声がプロからもアマからも聞こえてきます。
これぞライカのブランド力、ってゆーやつですね。
この世界では「寄らばライカの陰」ですから、褒めはすれど誰も文句は言いません。

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それにしても撮ってすぐプリント出来るコンビニエンスは、
中身がチェキとは知りつつも何物にも代え難い愉しみを味わえます。
友人や初対面の人を撮影して、その場でプリントを手渡す行為は
想像以上に強烈なコミュニケーションの輪を築きます。
プリントが一応、赤バッジを付けた「ライカカメラ」から出てくるのですから、
撮る方も撮られる方も優越感に浸れます。
これがライカの持つ醍醐味と言えましょう。
出来れば10年早くこのカメラ(EVOでも可)と巡りあいたかったのは本心です。
海外ではInstaxとビールさえあれば誰とでも友達になれることは間違いありません。
ロンドンのパブでそんなことが出来れば傑作写真が撮れることは確実です。
因みにInstaxは海外での呼称で、国内ではチェキと呼ばれていますね。
これも戦略の一部でしょうけど統一した方が分かり易いです。
Sofort2の中身はチェキなので、フィルムもチェキ用ミニフォーマットが完全互換です。
これを理解していない量販店の店員さんがまだまだ多いのは何故でしょうか。
それでも価格2倍もするライカ専用フィルムをお使いの方は太っ腹です。

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スマホで撮影してその場でSofort2に転送してプリントすることも可能です。
機械音痴の私でもLeica FOTOSで簡単にリンクできるので、
この一連のプロセスを皆で共有する愉しみも格別です。
多分、外人や女子受けすること間違いありません。
などと無責任に言ってますけど、何事も真に受けず話半分に聞いてください。
組み合わせが100通りもあるエフェクトを駆使して大らかに撮影&プリントを愉しむのがSofort2の真骨頂であることには間違いありませんけど、下手に写真好きの人種は、やれ解像度が低いだのダイナミックレンジが狭すぎるとかブツブツ念仏、となる訳です。

世界中でInstaxがバカ売れしている背景には、写真やカメラに対して何ら先入観がない若者中心に活用方法も斬新に開拓している点がきっとあるのでしょう。
斬新な思考回路がとっくの昔にショートしている普通のシルバーオヤジには只々、人様の迷惑にならぬ範囲でこの「大人のオモチャ」で余生を戯れていきたいと思う次第です。はい。

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そんなわけで名古屋3大天満宮の一つ「上野天満宮」へ初詣に出かけました。
しかし、元日の午後だからと、甘く見ていました。
予想外の長蛇の列が路上にまで延々と続いていたので、
意志薄弱のシルバーオヤジは参拝を即座に諦めて境内でSNAP撮影してから帰りました。

その途中で突然、スマホがあちこちで鳴り響き、直後に軽い横揺れを感じました。
16:10のことです。後で調べたら当地では震度4でした。
まさか、これが「令和6年能登半島地震」であるとはこの時には知る由もありませんでした。

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ビネット+ビビッド。黒潰れの部分は持ち上げてもデータがありません。
この時期、満開の山茶花が映えます。決して椿と混同しないでください。

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因みに白黒にしてみるとこんな感じです。
白黒専用フィルムもあるので、コントラストが高い状況では面白そうです。

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色漏れ+ビビッド。昔のフィルム写真みたいな雰囲気満載です。
デジタル世代には実際の「色漏れ」を知っている方も少ないことでしょう。
世の中にはいろんな「漏れ」がありますが、色漏れほど創造的な漏れはデジタル時代だからこその産物です。
ビネット+ビビッド。この商品には日本人のワタクシさえも驚きました。もうなんでもござれですね。
二重露光+ビビッド。あまり綺麗ではありませんが撮影者の腕が悪いせいです。

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これもビネット+ビビッド。
黒飛び、白飛びのオンパレードですけど、ここまでくれば開き直ります。

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ぼかし+ビビッド。いよいよトイカメラとしての本領発揮でしょうか。

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色ズレ+ビビッド。コレは個人的には好みの組み合わせです。
【Ado】うっせぇわ のプロモーションビデオでも「色ズレ」が多用されていたのが印象的です。

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という訳で、今年は『Sofort2で撮る日常』を毎月連載することにしました。
今年一年は公私ともに「色々と耐える年」になりそうな気がします。

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(2024/1/3公開)19077  ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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1 Comment

  1. 鈴木隆浩

    Sofort2、使い込んでますねぇ。発色など、本当に良くて素敵なカメラですね。

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