“SNAP STONEHENGE@ SALISBURY”           (ストーンヘンジでフォトウォーク)

【ストーンヘンジへは日帰りバスツアーがお気楽だ】
念願の「ストーンヘンジ」を見学する為にロンドンのビクトリア駅から日帰りのツアーバスに乗り込む。ツアーといっても移動がツアーバスだけで、現地では全てが個人行動なので勝手が宜しい。目的地は辺鄙な野原のド真ん中にあるので、交通手段としては車しかない。
交通渋滞の激しいロンドン市内さえ抜けてしまえば、後は高速道路(Motorway)で140km先の一路西へと向かうのみだ。ルートM4、M3、A303とバスの旅は快適で、約2時間で現地に到着した。

【謎だらけのストーンヘンジ】
ストーンヘンジは未だに謎だらけの不思議なモニュメントだ。
建造時期はエジプト・ギザの大ピラミッドと同時期の紀元前2500年頃と推定されているが、ギザのピラミッドと比較すると随分と原始的な造形である。どちらも「巨石」を利用した古代建造技術が素晴らしいのだが、共にその具体的な運搬方法も建造目的も解明されていないところにロマンを感じる。

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世界中の名所旧跡は数ある写真や映像で目にする機会も多いが、やはり現地に出向いて自分の五感で現物を感じるところに旅の楽しさがあるし発見もある。その意味で写真はあくまで「副産物」に過ぎず、最優先するべきは自分の眼と耳と嗅覚を含む肌感覚だろう。

余談だが今年3月、WBC日本代表の凱旋帰国時に空港ロビーで出迎えたファン一行がスマホ撮影に専念して、拍手さえも満足に出来ない光景を見るにつけ、なんだかなぁ~、という感慨に耽るのは自分だけではあるまい。「脳裏に焼き付ける」「瞼に焼き付ける」と言うフレーズは今や死語であって、「CMOSに記録する」「スマホモニターで見ながらで撮影する」に取って代わられているのが現代である。これって明らかに違うアプローチだと思うのだが、時代の流れで片付けるのも個人的には解せない。

そんなこんなを思案しているうちに広い野原に入ってきた。丁度5月でもあり菜の花畑も満開だ。
余談だが「菜の花」は総称であって特定の植物としては存在しない。
忽然と車窓右手にストーンヘンジが見えてきたのは意外中の意外。
ビジターセンターは大変立派な建物で、ミニ歴史展示館の様相を呈している。
ここだけでも一見の価値がある。
ストーンヘンジまでの約2kmは専用のシャトルバスのみが移動手段。
シャトルバスを降りてからは徒歩で遊歩道から見学する。巨石群に触ることは出来ない。
ストーンヘンジを囲む土塁や堀は更に古いBC3100年後頃のものらしい。
遮るものは何もない平原に立つストーンヘンジは一種異様な存在感を誇る。
事前にビジターセンターで借りた音声機器は的確なガイド役としてお薦めだ。

遠方には円形古墳も見える。通称「Stonehenge Avenue」散策するのも楽しそう。
この地方ではこうした古代遺跡や古墳群が点在している。
ビジターセンターでは歴史の映像視聴やら、巨大岩石の運搬方法などについての説明・体験もできる。
新石器時代の住居もビジターセンター横に再現されている。
2006~2007年に発掘された住居跡は放射性炭素年代測定の結果BC2500年頃のもので、
ストーンヘンジが作られた当時のものと推測されている。

時間があれば円形古墳まで散策するなどして、自然の空気を満喫することも気分爽快だ。
ストーンヘンジ。
一見の価値は十分にあるのでロンドンからの遠足にはちょうど良い。

(2023/6/1公開)2960

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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2 Comments

  1. 鈴木隆浩

    ストーンヘッジ、いいですね。
    tommyさんが行ったところは、どこもかしこも魅力的で素晴らしい経験の持ち主だなと思いますし、憧れます。

    1. ゼンマイオヤジ

      ストーンヘンジまで来たので、CWC繋がりでブリストルにある”Cabot Tower”を見に行きたかったのですが、バスツアーなので叶わず断念。その代わりにこの後、『写真の聖地』を訪問しました。詳細は後程。乞うご期待。

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