“2024年度・カメラ缶の傾向と対策”

【今年も年中行事がやって来た】

毎年2月のチョコレート騒動には興味がありません。
しかし、それに付随した「カメラ缶」については毎年強力なアンテナを張っています。
2大赤丸ロゴ缶の「Daita」と「EUREKA」から発売されるライカ似のカメラ缶は、
生産元が中国で、金型も酷似若しくは同一であると想像しています。
あくまで表面ペイントのデザインの違いで差別化を図っているように見受けられます。
モデルとなっているのは「ライカM6」のフィルム式カメラと思われ、その詳細については昨年のブログで詳しく解説しているのソチラをご覧ください。

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【ライカ似缶の基本形はこの2種類】

二眼レフ缶や初代Sofort似缶もありますが、ココではライカ似缶に焦点を当てています。
そのデザインは2種類が基本形。
一つはM6似のタイプ。二つ目は採光窓がないあっさりした元ネタ不明のタイプ。
そして、Daitaロゴ缶はこの2種類を取り扱い、EUREKAロゴ缶はX5と称するM6似タイプのみで、レンズが分割できる「ZOOM LENZ」を装着しています。
Daitaロゴ缶には「ZOOM LENS」は装着されておらず、2種類共にパンケーキタイプの薄型「ZOOM LENS」が装着されています。
よって、M6似狙いであればDaitaロゴ缶が見当たらない今年は、EUREKAロゴ缶を狙うことになります。

ライカ似缶のデザインは「採光窓」のあるなしで、この2種類が基本形。
写真は昨年の販売風景です。今年はDaitaロゴ缶のM6似は見当たりません。

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【2024年度の傾向分析】

昨年12月後半から2024年度用のカメラ缶が市場に出回って来たのでまずは両ブランドの「新作」の傾向を整理してみましょう。Nikonの本物デジカメで超人気のZfやZfcで「貼り革」のカラバリが選択できますが、今年のカメラ缶も「小手先のカラバリで変化を付けて市場投入してきた」、というのが総括です。

一方、従来のカメラ缶では、間違いだらけのデザインやお粗末な刻印等がカメラファンから指摘されていましたが、今年もそうした点は全く変わらずで、発売元は無頓着というか我が道を行く姿勢に変わりありません。販売側はあくまで「オリジナル」製品というスタンスなので、今以上の変更は今後も期待できないと私は諦めていますけど。
一方で、今年はDaita缶のポスターで「本物そっくり」と大上段に構えている点には唖然とさせられます。「本物」って何さ、「本当に本物を目指す気あんの」、とかいうツッコミを入れるのは大人げありません。それにしても次回こそは是非修正を、、、とそんなことを指摘して早数年でしょうか。いい加減に毎年の期待外れにも慣れましたけど・・・

Daitaロゴ缶: 
緑色っぽいカーキとビミョーに薄茶色の2種類を「新作投入」してきました。
どうやら今回はアースカラーがテーマのようですが、単に従来品の色違いです。

デザインはシンプルな「採光窓無し」タイプとなるので、マニアには興ざめです。
尚、Daitaロゴ缶はKALDI Coffee Firm店舗(キャメル珈琲)向けのEUREKA社によるOEM製品だと理解しています。「Daita」の意味はキャメル珈琲本社の所在地名に由来していることは御存知の通りです。 
EUREKAロゴ缶: 
待望の「ブラックペイント」の「ズーム付きM6似」が投入されました。         
EUREKA製X5の「ブラックペイント」は初めてなので今季最大の収穫です。

今のところ「ブラックペイント」と「シルバーコンビ」の2種類のカラバリを確認済です。今月は販売のピーク時期なので、今年はこの2種類で勝負をかけてきたのがEUREKAと見受けられます。尚、昨年は薄茶シボ革模様のM6似タイプもありました。

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まずはDaitaロゴ缶の写真がコチラ:
ブライトフレーム採光窓がないので「興ざめ感」がいっぱいの「興ざめ缶」です。
レンズは薄型の単焦点なのに相変わらず「ZOOM LENS」と絶賛表記中。
価格は税込648円で、M6オマージュで2分割式レンズが付くEUREKAロゴ缶(同810円)より安くなっています。

ついでに二眼レフタイプのカメラ缶もカラバリを変えて投入して来ました。
「本物そっくり」と謳っている以上、もっと真剣にソックリさんにして欲しいところです。
二眼レフカメラ缶も同様に「本物そっくり」を謳っていますが、二眼タイプには興味ないので「本物」の二眼カメラの素性までは調べていません。過去に購入済の黒色と茶色の二眼モデルで打ち止めにしましたけど、今年の新色は両方ともシックでいい感じですね。

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【X5ブラックペイントの詳細分析】

さて、ここからは今年の目玉とも言えるEUREKAロゴ缶のX5についてです。
X5が何を意味するのかは分かりませんが、デザイン的には従来品と同じです。
唯一最大の相違点が、待望の「ブラックペイント」を出してきたことです。
「カメラ=ブラックペイント」、という普遍の公式が個人的には存在しています。
ですので今回のX5でようやくDaitaロゴ缶に肩を並べたことになります。
このカメラ缶と本物のライカM11を並べて悦に入るのが庶民としての精一杯の贅沢と言えましょう。ええ、何と言われようともそう言わせてください。

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どうですか、このブラックペイントの艶やかな勇壮は。M6同様に金属製ですが超軽量です(笑
私の知る限りDaita製では距離計指標が存在しないので、今回のX5でやっと「らしく」なりました。
誰ですか、このレンズをDaitaロゴ缶に装着すれば同じことだと言うのは。
X5を上からみるとこうなります。見栄えするこの景色にシビレマス。
アクセサリーシューの位置が正しくなりました。レンズは2分割できます。
この後でDaitaロゴ缶と比較してみます。
それでは昨年発売されたDaitaロゴ缶(左)と比較してみましょう。
両者ともデザインは「完全同一」で、ベースはライカM6オマージュとなっています。

写真を見て両者の貼り革部分の「巾幅」(=高さ)が違うことにも気が付きました。
Daitaロゴ缶(左)と今回のX5では軍艦部のホットシュー位置が異なることが分かります。
後発のX5が(多分)一生懸命に修正と差別化を図ろうとした努力が伺い知れます。
背面デザインは社名のロゴ以外は完全に同じです。
細かく見ればシボ革のパターンも全く同じことが分かります。

背面カバーは固定式ですが、ご本家M6の開閉裏蓋同様にビスまで印刷されています。
さぁ、ココに気が付く人は「カメラ缶玄人」と言えるでしょう。
左のDaitaロゴ缶では正面のレバーやボタン類がエンボス加工されて立体的でしたが、
今回のX5では省略されてしまい完全にフラットな処理となりました。残念です。
因みに同じX5製品同士で比べてみても、昨年までのX5(左側)では
ファインダー部分までキチンとエンボス加工されているのが分かります。↑↓

またデザインも今回のブラックペイント(右側)がX5では初のライカM6似となりました。
電池室カバーやフレームセレクターレバー、レンズ脱着ボタンのデザインや位置までM6仕様に変更されています。
更に蛇足ですが、昨年のM6似EUREKAロゴ缶の薄茶色ではエンボス加工はありませんでした。
左がX5のシルバータイプ、右がX5のブラックペイント。
EUREKA製X5のシルバーコンビとブラックペイントの比較。
当然、レンズのペイントも本体に合わせてあります。見事です。
分割式の「90mm」レンズですが、薄いレンズには「4.5cmZOOM LENS」と記載があるのはご愛敬。
最後にライカSofort2と比較してみました。
カメラ缶の大きさは絶妙で、背面の4辺の全てに「指掛かり」があるので握り心地は最高です。

サイズが近いSofort2を「カメラ缶」と私が呼ぶ理由がココにあります。

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そして今年はキャラの王様スヌーピーが印刷されたEUREKAが初登場した。
過去には本物のライカが「くまモンのライカM」「くまモンのライカC」をコラボレーションとして製作したことがあるが、そんな「くまもんライカ」に対抗?するべくこちらも面白いかも。

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という訳で何の為にもならないカメラ缶の「傾向と対策」ブログでした。
自称、「俄かカメラ缶研究家」としては、引き続き「アンテナ」を張って日々市場調査を重ねているのであります。

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(2024/1/12公開)20000   ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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1 Comment

  1. 鈴木隆浩

    カメラ缶、こういうのを集め始めると、私もコレクターになりそうです。^_^

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