“「腕時計生涯2本説」を敢えて唱える ”

【現代のライフスタイルを加味すれば腕時計は2本で事足りる】

腕時計好き、腕時計コレクターには「馬の耳に念仏」、「犬に論語」の話である。

今まで散々と「腕時計5本説」やら旅行時の時計は何本必要か等などと他愛もない持論を述べてきた。しかし、新社会人生活をスタートする人々も多いこの季節。
丁度良い機会なので過去の持論を「アップデート」してみたい。

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若者の腕時計離れが叫ばれてい久しい。
スマホがあれば全てが事足りると考える方はそれで結構。我が道を行きたまえ。
但し、地球は広い。
時と場合では腕時計をしていないと、それを見た人が抱く「信頼度」「印象」に少なからず影響を与えることも否定は出来ないだろうし、そもそもスマホの電波が届かない場所もこの地球上にはまだまだ多いのだ。経験上、特に欧州ではapple watchが幅を利かす現代においても、手首と足元は常に「値踏み」される。
仮に腕時計をしていないとしよう。
これは商談時に人の話を一切メモもとらずに長々と聞いている人に対する印象にも通じる点がある。まぁ、そうした説明も時計好き、靴好きからの立場であって、何とでも理屈は並べることが出来る訳だが。それでも、長い人生、自分のライフスタイルも時代や加齢や自分の置かれた立場と共に色々と変化が生じることは付き物だ。ここでは特に腕時計に関心が薄い人を対象に話を進めたい。

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【ON/OFFという言葉がある通り、腕時計は2本あれば全てを凌げる】

結論から先に述べる。
仕事用に無難なドレス用で白文字盤のアナログ時計を1本、OFF用には防水性能がある時計を選べば長い人生において全方位対応が出来ると断言する。
更に極論すればデジタルでもアナログでも好みで選べば良い。
但し、ダイバーズ時計1本のみではあまりに「ドレスコード」から逸脱してしまう。
ドレスコードから外れると、やはりその人の信頼度にも無用な影響を与えかねない。
勿論、職種によってドレスコードは変化する。例えばホテルマンで仕事中にサブマリーナを着ける人はまずいないだろう。その理由は言わずもがな、だ。

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【自分であればこの組み合わせとなる】

値の張る海外ブランドは避けて国産品で話をすると、ドレス用には冠婚葬祭含めた全方位対応を念頭に白文字盤が無難だ。無難を嫌う御仁は2本目、3本目へと駒を進める訳で、誰しも1本は持っているのが白色系(乃至は銀色系)文字盤の時計である。
ここでは冒頭の写真でGrand Seikoを例にしているが、国産であれば10万円を境として品質・仕上げ共に一段階グレードアップすることを付記しておく。高くても20万円以内であれば、世界の顧客と渡り合う時でも相応な腕時計が手に入る。
ブレスレットかレザーベルトかは好みの問題。必要に応じて変更すればよい話だ。
効率的には最初にブレスレット装着モデルとする方がコスパ的にも良いだろう。

そして2本目のOFF用には20気圧防水性能を備えたG-SHOCK等の時計があれば無敵だ。コチラは10万円以内でも良質なモデルが揃っているのでデジタルでもアナログでもデジアナのハイブリッドモデルでも好み次第。

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どちらか1本を止まらないクォーツ製にすれば、自分なりの「標準時刻時計」が出来る訳で、そうすれば残り1本は機械式でも安心して選ぶことが出来るだろう。

今や100均でもチープなアナログ・デジタル時計でさえも購入できる時代である。
上記の2種類をまずは揃えることで、貴重な資金はもっと他のニーズに注ぎ込んだら良いだろう。

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左がG-SHOCKの5600系、右は40年以上前に購入したCITIZENシャレード。未だ現役。

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桜咲くこの季節に新入生として、新社会人として新たな世界へ踏み出す若者たち。
自分の審美眼を養いながら一歩一歩を着実に歩み出して欲しいと願っている。

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(2024/4/8公開)30463           ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

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ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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2 Comments

  1. 鈴木隆浩

    こんにちは。時計生涯2本説、たしかになぁって思いました。普段、たいてい決まった時計ばかり使いますが、冠婚葬祭では、それなりの時計にしています。それも場面に対する配慮からです。若者の時計離れも、理解できますが、私は、時計もカメラも大好きです。

    1. ゼンマイオヤジ

      時計もカメラも共に「未知の記憶」を生み出す愛しい精密機械たちです。
      映像と時間を発明した人類の英知に敬意と感謝の念を抱きます。

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