“SNAP PETRA@JORDAN”             (ヨルダンの世界遺産ペトラでフォトウォーク)

 

【ペトラを2度目のリベンジ訪問】
ペトラ遺跡はヨルダンとイスラエルの国境沿いにある世界遺産である。
約2000年前に古代ナバテア人が岩山をくり貫いて造った要塞や神殿が神秘的で、2007年には「新・世界の七不思議」にも選出されている。ペトラとはギリシア語で「崖」を意味する。

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今回のペトラ訪問は2004年以来2度目。
前回は黒の革靴ポストマンシューズに、時計はオメガのスピマスで訪問したが、砂塵と長距離を歩く疲労で散々な目に合った。その経験と土地勘を武器に今回は万全の装備でリベンジ訪問となった訳だ。因みに砂塵の粒子は超微細であり、前回はスピマスクロノのボタンの隙間から入り込むことを恐れて時計はずっと隠して歩いたほどだ。ダイバーズのベゼルなんぞは一発でお釈迦となるのが中東の砂塵である。

よって、今回は以下の「リベンジ戦略」を立てた:

1) 時計は回転ベゼルのないROLEX Explorer-1のシンプル3針を選択
  ※ベゼルの隙間からも細かい砂塵の粒子が入り込むからだ。
  ※安物チープカシオとかでも十分だが生憎と海外在住中では入手困難。
   それよりも時計好きの性としては自分の好きな時計をどうしても選びたい。
2) 足元は未舗装路対策としてアメ横で購入したレアなナイキスニーカーEliteを選択。
3) エルハズネ神殿までは徒歩では往復約2時間かかるのでチャーター馬車で移動する。
  ※往復を歩くと体力消耗に加えて精神的疲労も大きいことで前回で懲りたのだ。
4) 不慮のテロ攻撃に備えて動きやすい身なりと水と軽食を持参。
  ※前回は武装警官もいなかったが、今回は警備陣もしっかりしていた。
   しかし油断は禁物。最後の最後は自分の身は自分で守るしかない。

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いずれにしても、現地では相当の距離を歩くので体力と時間に合わせた余裕ある行動が必要。また観光地で武装警官がいるとは言え、いつ何が起きてもおかしくないご時世だ。歩きながらでも常に周囲を観察して、『逃げ道』を頭に描きながら行動することが必要だろう。

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【メルセデスでヨルダンを南下する】
今回はヨルダン空港に到着後、運転手付きチャーター車で南下し、死海で2泊滞在、ペトラ1泊。そしてヨルダンへの帰路に数か所の名所を訪問しながら戻ってくる4日間の旅となった。車はメルセデスのセダンで運転手は英語も何とか話せるベテランのオヤジ。彼の宿泊代1日50ドルも支払いつつ最後のチップは満足度のお礼に可也はずんだ記憶がある。死海訪問についてはまた別の機会に紹介することにしたい。

死海を出発してヨルダン川を右手に一路、南下する。川の対岸はイスラエルだ。
このメルセデスと4日間を共にした。
撮影機材はOlympus E-420+ZUIKO 9-18mmF4-5.6の鉄板コンビ。
砂塵舞う中東では屋外でのレンズ交換は時として自殺行為だ。
気さくなドライバーのファッションは好みのアメトラ。
ボタンダウンシャツを着ているだけでも嬉しい。でもこの姿勢は腰がやられるよ。
ペトラ遺跡の入り口への道。
『インディジョーンズ最後の聖戦』のロケ地でも有名になった余波が残る。
気温はこの先、40℃近くになった。
ここがペトラ遺跡の入り口。入場料を払ってからが「長い旅」の始まりだ。
早速、馬車をチャーターしてエル・ハズネ神殿を目指す。
白服ワンピースは中東湾岸人、ツーピースは出稼ぎパキスタン人の決まりがあるので識別は容易。

この3人は多分地元の人だろうがちょっとぎこちない。ヨルダン人は普通、白服は着ない。
馬車は原則二人乗りなので、浅草あたりの「観光人力車」と似ている。
徒歩も最初は良いがこの先がキツイぞ。
まだまだ先は長い。
・・・
南中になると木陰(岩陰)も限られる。一番厳しい時間帯だ。
ここからがシークと呼ばれる巨大な岩の割れ目を走る。スピードも出て結構迫力ある。
写真から少しでも雰囲気を感じて頂ければ幸い。
一馬力とはこのことだ。
シークの途中でガイドさんご一行もご苦労様。この先を考えると皆さんの体力が心配。
シークの片側には水路も彫られているのが分かるだろうか。
古代ナバテア人の高度な文明に思いを馳せる。
シークの終着点。いよいよエル・ハズネ宝物殿が見えてきた。
シークを抜け出て突如現れるこの光景。何度見てもこの景色には感動で言葉を失う。
赤ともピンクとも見える40m超の岩山を削って作られた宝物殿エル・ハズネ。
往復で使った馬車は大人二人乗り。映画『ベンハー』に登場する戦闘馬車チャリオットを思い出す。
ここからまた別の遺跡巡りがスタートする。歩くも良し、ロバに乗るも良し。
前回は無かったトイレだが、予想に反して非常に清潔&快適で驚いた。
ラクダに乗ってもロバに乗っても厳しい暑さには変わりない。
母娘で帽子が無いということは北欧・ロシア方面からの観光客だろうか。
炎天下の素肌の露出と帽子無しでは特に子供には危険だ。子供を守るのは親の責任。
小石ゴロゴロでぺったんこのサンダル履き。ビーチ感覚でノー天気のオネーサン達。
いたるところにこうした神殿・住居のような建造物が並ぶ。兎に角、広大。
炎天下での散策は2~3時間が限度だろう。余裕があれば遺跡巡りだけでも丸二日は必要だ。
6月~8月の真夏の時期であれば長居するのは本当にアブナイ。
今回の相棒ROLEX EXPLORER-1は信頼性抜群。モデル名の通りの冒険旅行には最適。
足元はNIKE ELITEは快適だがやや軽装過ぎたか。砂塵は靴の中まで入ってくる。
ペトラ市内(=Wadi Musa)。前回泊まったMOVENPICKが見える。
シーシャは好物。甘くて美味い。
今回のホテルAMRA PALACEはペトラ遺跡入口まで徒歩圏内なので選択した。
このホテルではアルコールは飲めないので、夕食は別のホテルでワインを味わう。
イメージだけは『ホテル・カリフォルニア』
コーランが町中に鳴り響く夕暮れ。お祈りの時間だ。
丸4日間お世話になった運転手と記念撮影。

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(2023/5/18公開) 2700 ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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2 Comments

  1. 鈴木隆浩

    本当にさまざまなところへ行かれていますね。
    それはそれで大変だったとは思うのですが、どこも思い出が残ることだと思います。
    今回の場所なんて、私は想像もできないです。
    まるで映画のシーンのようにしか見えないです。
    インディジョーンズそのものですね。
    ブラックのエクスプローラーもいまはすごく高いです。

    1. ゼンマイオヤジ

      コメント有難う御座います。世界は狭いようでも五感で感じる空気感は別物です。特に中東アフリカはハイリスク・ハイリターンの土地柄ですね。

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