『M11の赤バッジを隠してみた話』

今も昔もカメラは正面に必ずといって良いほど各社のブランドロゴを配置している。

昔はそれでも良かった。
CanonにしてもNikonにしても旧ロゴのデザインは実に風情と雰囲気がある。
正に『ザ・ロゴ』であった。それがどうだろう、Nikon書体は1988年頃に変わってしまい、Canonも1956年頃から変更した。
しかし、やはりNikonであれば「F」、Canonであれば「F-1」や「AE-1」の書体が段違いに恰好イイ。
一昔前、やれCI(Corporate Identity)だのブランドイメージだのという社会的ブームに企業は乗じてしまい、今は皆、丸くて太くて子供っぽいロゴになってしまったことが嘆かわしい。
一方でライカの赤バッジは1913年以降、ほとんど同じデザインというのが凄い。
しかし、時として正面に貼られた赤色バッジが目立つので気になる時がある。


このNikonのロゴはいつ見ても安堵する。
これぞ本来、永遠のCIであり『ザ・デザイン』と言えるだろう。
(左ニコンFE、右がニコンF。Fが理想、FEまでが許容範囲のロゴだ)



カメラ正面に自社ロゴを配置していない例外を持つのが、メーカーではライカとフジフィルムの2社のみ。例えばライカMモノクロームであったりM10-D、M10-P、フジのX-Proシリーズである。この意味からもライカとフジには大きな共通点を感じる。そもそもフジは日本のメーカーとして唯一、ライカMマウント用のアダプターを自社製品化している訳で、『どうぞユニバーサルマウントのライカレンズをXマウントで使ってください』と後押ししているようなもの。
昔からライカとの関係があるとは言え、ライカリスペクトの精神が潔いではないか。

***

M11の赤バッジは好みではあるが、時として赤色を消したくなる。かといって某ライカニストのように黒バッジに交換する資金も探し出す根気もない。そもそも黒バッジ自体がシーラカンスのごとく見つけるのは今や絶望的だ。更には『君子豹変す』るのである。僕のように君子でもなければ尚更だ。いつまた赤バッジが欲しくなるか分からない、という優柔不断な姿勢はさておき、今回は極めて安直であるが、黒パーマセルテープで隠してみた。
誰かさんみたいにパーマセルを切りっ放しでべたっと貼るのでは見苦しいので、OLFAのコンパスカッターで綺麗にくり貫いてみた。

どうだろう、不思議と正面にロゴが何もないと落ち着いた外観に早変わりする。精悍だ。
見ようによっては昨今、登場が噂されている「M11モノクローム」に見えなくもないと勝手に妄想している。更には市販のマステ(マスキングテープ)でグレイメタリックとか濃紺メタリック色に換装しても似合いそうだ。マステは100円ちょっとで買えるし、跡も無く剥がせるのでお気楽だ。
フジ以外の国産メーカーにもこうしたNO-LOGOの試みを検討頂ければ幸い。
但し、黒でロゴを塗りつぶす方法は中途半端ではあるが、メーカー側の意を酌めば『妥協の産物』であろう。

***

まずは暫く、この黒色パーマセルで様子を見たい。
Leicaの凸型エンボス書体が盛り上がっているがそれはそれでご愛敬。
写真撮影以外でも、こうしたドレスアップやドレスダウンで
カメラを楽しむのもこれまた一興。
密かな自己満足の世界であります。

(2023/2/5公開)

パッと見、丸でM11-PかM11モノクロームみたい?

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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2 Comments

  1. 鈴木隆浩

    コンスタントに更新、さすがです(^o^)
    私もフォトウォーク更新したいのですが、孫と過ごす週末はなかなか難しくて、更新が遅れてます。
    近々、新レンズで更新します。

  2. ゼンマイオヤジ

    鈴木さん、コメント有難う御座います。
    2月に入り三寒四温が続きそうですが、まだまだ寒さもあるのでフォトウォークが億劫になります。桜の季節が待ち遠しいですが、その前に花粉を乗り越えねばなりません。新レンズとは楽しみですねぇ~♪

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