『ブレス党宣言❷ 9連ブレスの妙』

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【我が最愛時計の1本に入るグラスヒュッテ・オリジナルのパノリザーブ初号機】
このモデル用に『9連ブレス』を長年探してきた。
この時計のオリジナルブレスは肉厚無垢の7連ブレス。
しかし、僕の好みはもう少し駒が薄くて多連ブレスレットであることと、
よりクラシックなデザインであることだ。

この度、ようやく理想に近いブレスが見つかったので、
換装した感想を乾燥した文章で春を迎えて初夏へと移るこの時期の間奏としたい。
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バーガンディのレザー素材は『オーストレッグ』。
オーストリッチ(ダチョウ)の足の部分の凹凸を上手く取り入れた素材。
カナダの作家による別注モノだ。バネ棒部分もケースに合わせて湾曲仕上げをお願いした。

グラスバックからの見た目も可也インパクトはあるが、他人には気付かれない自己陶酔の世界。
このシャトンビスと3/4式プレートとグラスヒュッテ・ストライプ、
そして、唯一無二のダブルスワンネック式の緩急針は今見てもシビレル。
今回、ようやく換装出来た9連ブレス。
シルバーカラーの文字盤も心なしかやや焼けてきたようで年季が漂う。

ブレスの駒数は基本的には奇数であり、コマ数が多くなるほどスポーティーな印象からドレス系へと変態する。そして、コマ数が9連に達した時、ドレスアップ度がMAXとなるのだ。
9連以上になるとメッシュブレスの領域になるので、これはまた『別物』である。

直近ではGrand Seikoの#SBGK009や#SBGX333でも9連ブレスが採用されている通り、
その風貌は非常にエレガントでソフトな印象となる。

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シャラシャラ感のある巻きブレスには古き良き時代の香りが漂う。

今回の9連ブレスは無垢ではなく古風な巻きブレス。
軽量かつシャラシャラ感が新品ながらもアンティークっぽいムードを漂わせてくれる。
時計とブレスレット込みの総重量は僅か102グラム。
個人的には総重量130g以上の時計は敬遠している。

これぞ9連ブレスの醍醐味であります。

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(2023/4/10公開) 1773       ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2023年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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2 Comments

  1. 鈴木隆浩

    この時計もすごく素敵です。物欲が刺激されました。でも、新型モデルでも100万はしちゃうんですね。すごい。すでに還暦を過ぎると、似合う時計も変わってきませんか?今回ご紹介の時計は、私もそろそろ身につけたいなと思うセンスの良い物だなと思いました。父の形見の1970年台のパテックがあるのですが、手首サイズが合わず、あまり使ってません。サイズが変えられないんですよ。
    で、今回の時計のブレス、すっごく良いです。私も皮よりブレスのほうが、いいなって思いました。

    1. ゼンマイオヤジ

      時計に限らず人の嗜好は年齢と共に微妙に変化しますが、サンダーバード(DateJust)やラジオミール40mm、そしてこの時計は逆に愛着が増す一方です。共通項は普遍的デザイン。M11もそうですが、工業プロダクツの最重要ポイントはデザインにあり、と言うのが持論です。

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