“ワラビーブーツの法則”

【永遠の定番トラッド靴=ワラビーブーツ】

時代を超えて、世代も超えて、世界中で愛され続ける靴。
CLARKSの「ワラビー」と「ワラビーブーツ」は似て非なるモノ。
前者は二穴式の「短靴」。後者はアンクルまでが隠れる二穴式「ブーツ」である。
更にローファーモデルやベルト式ブーツタイプ等もあるが、
共通するのはスクエアっぽいトゥ周りとぽってりしたデザインだ。
広義ではそれらモデルの総称として「ワラビー」と呼ぶこともある。


一般論で「ワラビー」の3大特徴を挙げれば、
①オブリークトゥっぽいスクエアトゥの快適さ
②革靴にありがちな締め付け(=足への負担)がない柔らかな履き心地
③天然クレープゴムソールが生み出す独特のクッション感覚、だろう。

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【ワラビーブーツの法則】

しかし個人的なコダワリは以下の3点となる:
①ワラビーと言えばブーツだろう。ワラビーブーツこそがデザインの源泉だ。
 CLARKSの「デザートブーツ」には短靴が無いように、
 本来のワラビーはブーツに限る、と言うのが持論だ。
 何よりもデザインの完成度はブーツモデルに軍配が上がる。
②二穴式の靴紐は「テントロープ」が良く似合う。
 中でも一番細い2mm径や3~4mm径の太さが最適で、
 その織り成す色違いを気分次第で何種類も使い分ける楽しみは毎回新鮮だ。
 左右のシュータン間隔をベルルッティ結びでキュっと閉じるのが「マイ流儀」だ。
 (あくまで私見だが、ここが開きすぎるのは無粋だろう。)
③グニャグニャして汚れやすいクレープソールから好みのソールにカスタマイズする喜び。

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特に③のオールソールでは、原則としてミッドソールを加えたマッケイ製法に「改造」することになる。好みの素材のミッドソールとアウトソールを厳選して、自分なりのワラビーブーツに仕上げることで、新感覚の履き心地を味わう愉悦こそがワラビーブーツに宿る最大の魅力となり醍醐味となる。一度ミッドソールを装着してしまえば、その後はアウトソールのみの交換ができるのも大きな利点だ。

勿論、そのままのワラビーブーツを育てながら愛でるも良し。
特にGORE-TEX®搭載モデルの波型ソールには溝の深いVibram #S1100が装着されているので、
「ソール改造」も不要で最初から完成されている。中々のお買い得モデルだろう。

今回は現在愛用中のワラビーブーツ2足を紹介する。

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現在使用するワラビーブーツがこの2足。
黒色のスムースレザーと焦げ茶色のスウェード製だ。
特にスウェード製は防水スプレーを用いれば「防滴性能」は格段に増すので、

GORE-TEX®搭載モデルにも似た機能性を発揮する。
「テントロープ」との相性もご覧の通り。

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【①黒色ワラビーブーツのソール改造遍歴について】


上写真はオリジナルソールだが、NIKEコルテッツのようにヒール部3層、つま先部2層構造となっている。

Wallabee Bootsのクレープソールはクッション性は良い。
しかし、このソールにはデメリットも多い。
例えば、●生ゴム特有の汚れの付着がとれない ●夏場にとろける
●好みによるがグニャグニャした感触(私的にはメリットであるが)
●機械で研磨時に飛び散り、べとつく扱いの悪さ(→店側の立場)
●そして、何と言っても生ゴムは重い・・・

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熟考を重ねた上で選択したソールがコレ。
英語発音では「バーケンストック®」、独逸語読みでは「ビルケンシュトック®」
通称ビルケン(BIRK)は7mm厚と10mm厚の純正ソールで補修できるのをご存知だろうか。
今回はオリジナルのクレープ同様に7mm厚を選択。

オリジナルクレープのアウトソール部分のみの「簡易リソール」となる。
つまり土台のクレープは残したまま、接地面部分のクレープゴム層のみビルケンソールに交換した。

ビルケンの素材はスポンジなので、クッション性能は良いが耐摩耗性能は落ちる。

とは言え、仮に月1~2回の利用であれば、この先、ほぼ一生モノとなるだろう。
摩耗の過程を眺めるのも愉しみの一つとなろう。
Wallabee Bootsでビルケンを楽しめるなんて、まさに一石二鳥の「カスタムの妙」であります。

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そして、ビルケンソールから次なるVIBRAMソールへと変更する。

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3年間、ビルケンソールを愉しんだが、ヒール部分が減ってきたので今度はオールソールを試みた。
ミッドソールにはレザー(茶色の方)を選択。中央の黒色ゴム製に比べて厚みはあるが重量は軽い。

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そして、選択したソールはVIBRAM Vi-Lite #8377だ。
Red-Wingでも使われる#4014「クリスティ・ソール」に酷似するトレッドパターンだが、
その重量は約35%と超軽量であり、耐摩耗性もクッション性も抜群。
現行品のGTX(Gore-Tex)ワラビーにも#8377と似たソール(=#S1100)が装着されているが、
軽量ソールこそ正義である。
これを履いたら重量があるクレープソールには絶対に戻れないだろう。
少なくても僕は戻れないし、戻りたくもない。

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肝心のソールはイタリア製Vibram Cristy Sole #8377”MORFLEX”を選択。
モアフレックスとかモルフレックスとか呼ばれるが、元々は”More Flexible”から来た造語なので、
モアフレックス、と言うのが正しいカタカナ呼称だと考える。


SWATCH FROM THE ARCHIVE Ref. SO29Z145

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このギザギザパターンの「クリスティ・ソール」だが、僕は「ヘリング・ソール」と勝手に呼んでいる。その理由はギザギザのトレッドパターンがキース・ヘリングが描く「人間模様」に酷似する印象からである。(上写真)

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コバも抑え目にした仕上がりはご覧の通り。
3回目のソール変更で遂に本命の『モアフレックス搭載』に辿り着いた。
この黒色ワラビーには秋冬の定番靴として今年も活躍してもらうのだ。

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【②焦げ茶スウェード製ワラビーブーツのソール改造遍歴について】

オリジナルのクレープソールの感触を少々味わってから、早速オールソールを実行した。
雨天に弱そうなスウェード製のアッパーだが、
は防水スプレーを施せば耐水性も引き出すことが出来る。

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重くて汚れを除去し難いクレープソールからEVA製の超軽量#2021へと変身させた。
#2021は見た目はハードだが、実は足に非常に優しいソフトな軽量クッションソールである。
よく似た#2060と比較されるが、#2021はフラットソールで少しだけ肉厚となる。
そこに2.8mm厚の革製ミッドソールを組み合わせた。
レザーミッドの縁は染色無しのナチュラルのままで、ポリッシュ仕上げのみとした。
当初は3mm厚を想定していたが、#2021の厚みを考慮すれば3mm以下の方が好ましい。

更にはユケテンやREDWINGを意識して、コバをやや張り出す仕上げとした。
出来上がりはご覧の通り。
狙い通りミッドレザーとEVAソールの『断層』が視認出来る。

それも狙い通りのデザインの一部となる。

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X-Pro3 + XF27mm F2.8 ISO400 SS1/1400

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X-Pro3 + XF35mm F1.4 ISO640 SS1/950

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靴はソールに拘ることで
デザインと性能も激変する魅力を秘めている。

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(2024/12/3公開)70000        ※ブログ内容は適宜、加筆修正しています。

ゼンマイオヤジ

ゼンマイオヤジ

2024年になっても愛機ラジオミールがゼンマイオヤジを離さない。
でもロレもオメガもセイコーも、フジもライカも好みです。
要は嗜好に合ったデザインであればブランド問わず食いつきます。
『見た目のデザイン第一主義、中身の機械は二の次主義』

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